Essay



コロナ禍における音楽活動


平井京子

今年(2021年)に入ってから、ほとんど発表の場は延期か中止となりました。
自分自身での創作は発表のあるなしに関わらず、続けています。はじめての弦楽四重奏作品を天から与えられた時間を使い、書いてみました。初演は未定ですが、ハンガリーの弦楽四重奏のメンバーが時間がとれるからと言って、譜面を見てほぼ初見で音だしをして録音を送って下さいました。大変勉強になりました。このようなやりとりはコロナ以前では考えられなかったことかも知れません。

また、新作ピアノ作品「東の風」は、長唄三味線に良く出て来る「手」(旋律)を使って書いてみました。三味線の言いしれぬ粋な音色と、ピアノのスマートな音との違いは面白く、いろいろな和声を付けて楽しみながら書きました。日本の音楽に対する興味は尽きません。たまたま送った在仏のピアニストが、来年春のユーチューブコンサートで初演して下さることになり、このような初演も新しい形だなと思います。

コロナ禍で、身近な家族を失なったピアニストが私の周りで数名いらっしゃり、短いワルツをそっと献呈しています。
いつも祈りと共にありたいと願います。


平井京子 作曲家
http://kyokohirai.com



エッセイ - アーカイブス



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コロナ禍における音楽活動 / 平井京子

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講演「芸術家と時代-長谷川 利行のことなど」要旨 / 大塚 信一

フィンランド音楽における「日本」―エルッキ・メラルティンの作品をめぐって / 小川 至

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私から見たフィンランドの音楽事情 / 市橋 直子

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Sibelius祭りの意味 / 新田ユリ

ジャパンウィーク2015 私の公演リポート / 前川朋子

写真家木之下晃とフィンランド / 木之下貴子

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「生誕100周年 ムーミンをつくった芸術家 トーベ・ヤンソンの知られざる素顔」 / 講演 トゥーラ・カルヤライネン氏

フィンランドでの指揮活動を通じて / 篠崎 靖男

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真の豊かさ、文化の成熟  / 大塚 信一

AVANTI! と三味線との出会い / 平井 京子

音楽のひとりごと / 永井 由里

フィンランド人の合理的でクリエイティブな社会 - 街のリズムと調和 / 大久保 慈

Finnish Music Scene 「静」と「動」のはざまで / 福士 恭子

豊かな社会が拓く展望 / 一柳 慧

辻井喬氏を偲ぶ / 一柳 慧

フィンランドから学んだこと / 池辺晋一郎

戦後日米文化交流の変遷―ジェンダーの視点から― / 越智淳子

コルスホルム音楽祭 ~日本の現代音楽をテーマに~ / ラッセ・A・レヘトネン

複数視点を開示する音楽/実践 / 北條知子

雑記 / 清水まこと

懐かしい国 / 辻井 喬

静けさ・・の風景 / 越智淳子

日本のメメント・モリ / 徳山美奈子

改めて感じた日フィン間の絆~この10年の活動を振り返って~ / 野津 如弘

ラッセ・レヘトネン フィンランド・レポート No.1 / ラッセ・レヘトネン Lasse Lehtonen

「フェスティバルを通して視た共存と平等な世界」  / 一柳 慧

フィンランド-東京創造的文化交流 1000年に一度の課題と社会制度設計に向けて  / 家村佳代子

今、可能な音楽とは何か  / 川島素晴

EU・ジャパンフェスト日本委員会 事務局からの報告  / 古木修治

A decade / 新田ユリ

日本・フィンランド新音楽協会の発足、 及びオープニングコンサートを振り返って / 福士恭子

シベリウスとオンカロと3/11  / 道下匡子